M3331●江戸明治和本等>頭書 新用文章 新板用文章 寛文系統 無郭頭注本4種

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"●江戸明治和本●〈頭書〉新用文章[新板用文章](寛文板系統、無郭・頭注本4種)
【判型】大本4冊。順に縦270・262・272・272粍。
【作者】不明。
【年代等】江戸前期(寛文頃)刊。[江戸]松会板。
【備考】分類「往来物」。寛文板系統の無郭・頭注本4種(うち1点は上巻に落丁と乱丁あり)。『新用文章(新板用文章(障))』は、江戸前期~中期に普及した初期用文章の典型。書名を異にする異板や異本、また改題本などが多数存在するが、本文のみの純然たる手本である明暦板系統と、頭書に絵抄・注釈を加えた寛文板系統の2種に大別される(それぞれ下巻第2状「借用申銀子之事」の末尾に「明暦二年」または「寛文二年」と記載)。明暦板系統は、上巻に「正月初て状を遣事」から「年の暮に祝を得たる時礼状之事」までの19通(大半が用件中心)、下巻に「家売券状之書様之事」以下4例の証文類文例と「諸道具字づくしの事」「着類字づくしの事」「編并冠字づくしの事」の語彙集に加えて「義経含状」(寛文板系統では削除されたり、「国尽」と置き換えられた)を収録する。いずれも、本文を大字・4行・付訓で記す。以上の例文は寛文板系統では書状数が若干減ったり配列が変更されたほか、消息例文中第7状の「かしく」、第10状の「恐惶かしく」といった書止が「謹言」「恐々」等に改められるなど、「かしく」の使用を意図的に排除した形跡も窺われる。さらに証文文例では寛文板系統では「売主誰」「請人誰」のように署名について注意を喚起するなど実用面での前進が見られる。本書は後続の類本に多大な影響を与えた江戸期最初の用文章として極めて重要である。
★原装・2冊題簽付・3冊概ね良好、1冊並み。稀書。【参考価格(初出品時の相場です):日本の古本屋で、類書の江戸中期刊『御家 新用文章』が、66,000円】。
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